藤谷美和子の若い頃は、まさに昭和から平成初期のテレビ黄金期を象徴するシンデレラストーリーでした。東京都下町(浅草・谷中界隈)で育った彼女は、1970年代半ばにスカウトされモデル活動を開始。1978年、TBSの名作ドラマ『ムー一族』のオーディションをきっかけに女優デビューを果たします。整った顔立ちとどこか危うげな透明感は、茶の間の視線を一瞬で奪いました。
さらにカルビーのポテトチップスCMで見せた「100円でポテトチップスは買えますが、ポテトチップスで100円は買えません。あしからず」というフレーズは社会現象となり、コミカルと神秘性を併せ持つ唯一無二の若手女優として確固たる地位を築きました。
その才能が音楽分野で結実したのが、1994年リリースのシングル『愛が生まれた日』です。作曲家・ミュージシャンの大内義昭とのデュエットで歌い上げられたこの楽曲は、日本テレビ系ドラマ『そのうち結婚する君へ』の主題歌として爆発的なセールスを記録。累計売上130万枚を超えるミリオンセラーとなり、同年の第36回日本レコード大賞優秀作品賞を受賞、さらに『第45回NHK紅白歌合戦』への出場を果たしました。