「いちにのさん」という言葉を聞いて、幼少期に歌った手遊び歌「いちにのさんまのしっぽ」を思い出す人も多いはずです。この数え歌は、ジャンケンや鬼決め、グループ分けなどの合図として全国の子供たちに親しまれてきました。
興味深いのは、この歌の歌詞にも地域や年代ごとの激しいバリエーションが存在する点です。「いちにのさんまのしっぽ、ゴリラの息子、菜っ葉、葉っぱ、腐った、ラジオ」など、語呂合わせとナンセンスな言葉遊びが組み合わさり、口頭伝承によって全国へ広がりました。
言葉の意味よりも「心地よいリズムに合わせて動作を一致させる」という感覚は、まさに合図としての「いちにのさん」が子供たちの身体に刷り込まれていく文化的な土壌となってきました。