SNSや動画サイトでは「ハノンは時代遅れ」「基礎練習は不要で曲だけ弾けば上達する」といった極端な意見が見受けられます。しかし、これはプロの指導現場から見れば明らかな誤解です。
基礎練習が批判されるのは、「脱力を無視した無機質な反復打鍵」によって手を痛めるケースが多いためです。基礎練習の本質は、筋力トレーニングではなく「脳と指の連動性を高める神経系トレーニング」にあります。曲の練習だけでは、苦手な指の動きを無意識に回避して弾いてしまいがちですが、基礎練習を短時間でも挟むことで、指のバランスを整えるニュートラルな状態を取り戻すことができます。
【プロの結論】基礎練習を継続できる人と挫折する人の明確な境界線
ピアノ学習を長期的に続け、確実な成果を出す人と挫折してしまう人には、心理面とアプローチにおいて決定的な違いが存在します。
【基礎練習で確実に伸びる人】
・「今日の15分でどの指の脱力を意識するか」など小さな目標を設定できる人
・ゆっくりなテンポで正確に弾くことを億劫がらない人
・自分の打鍵音を注意深く聴き、濁りや強弱のムラに気づける人
【基礎練習をおすすめできない(見直しが必要な)人】
・テンポを上げることだけを上達の指標にしている人
・手首や腕に痛みがあるにもかかわらず、根性論で反復練習を続けてしまう人
・基礎練習だけで疲弊し、弾きたい曲を演奏する気力を失ってしまう人