宇野港から直島へ向かう旅行者が最も陥りやすい落とし穴が、「自家用車航送の予約ができない」という事実です。四国汽船が運航する宇野〜直島(宮浦港)航路のフェリーにおいて、一般乗用車の事前予約枠は存在せず、すべて「出航当日の先着順」で車列に並んだ順に積載されます。
取材班が現地で確認したところ、ゴールデンウィークや瀬戸内国際芸術祭の会期中、さらに気候の良い週末には、午前便の乗用車積載枠(1便あたり約30〜40台規模)が始発から数便先まで埋まる事態が恒常化しています。港の係員に案内されて待機レーンに並んだものの、目の前でゲートが閉まり、次の便まで1時間以上待機を強いられる光景は珍しくありません。
「レンタカーや自家用車で直島を優雅に巡りたい」という思惑は、この先着順ルールによって出足から大きく狂わされます。さらに直島島内は、アート作品が点在する集落を中心に道幅が極端に狭く、対向車とのすれ違いすら困難な箇所が多々あります。主要施設周辺の駐車台数も極めて限定的であるため、車ごと渡航することは移動の自由を得るどころか、強烈なストレスとタイムロスを抱え込むリスクを伴います。