和食の板前が仕込みで重宝するように、調理における米のとぎ汁の実力は圧倒的です。代表的なのが、冬の定番野菜である大根の下茹でです。米のとぎ汁に含まれるデンプン粒子が大根特有の苦味やえぐみ成分を吸着し、酵素の働きで甘みを引き出しながら、煮崩れを防いで芯まで透明感のある仕上がりに導きます。
さらに、タケノコやゴボウ、フキ、ワラビといった山菜のアク抜きにも最適です。シュウ酸などのアクを包み込んで中和し、独特の風味を残したまま口当たりを劇的にまろやかに整えてくれます。料理に使う際は、必ず2番目以降の新鮮なとぎ汁を使い、下茹で後は軽く水洗いしてから本調理に入りましょう。