先発完投型のエースから、試合の最後を締めるクローザーへ。この配置転換は、則本昂大という投手の価値を再定義する契機となった。かつて5年連続奪三振王に輝いた圧倒的な球威と、切れ味鋭いスライダーやフォーク。1イニングに全エネルギーを注ぎ込むスタイルへのシフトは、彼のポテンシャルを極限まで研ぎ澄ませた。
球速の出力は安定し、打者の手元で急激に変化するスプリットの威力も増している。先発時代に見られた中盤以降のスタミナ消耗という懸念が払拭されたことで、短いイニングを完璧に封じ込める絶対的リリーバーとしての適性が完全に開花したのだ。この変化を、目の肥えた海外スカウトが見逃すはずはない。