結論から言えば、iPhoneのWalletアプリにPayPayのバーコード決済やPayPay残高をそのまま組み込み、SuicaやiDのようにかざして支払うiPhone PayPay Apple Pay 連携は現在も公式非対応のままです。また、PayPay残高 Apple Pay 移行やPayPay Apple Pay チャージといった、Wallet経由で直接残高をやり取りする仕組みも提供されていません。
このApple Pay PayPay 使えない理由の根底には、決済業界における手数料ビジネスとプラットフォームの主導権争いがあります。
第一の障壁は、Appleがプラットフォーマーとして課す非接触決済の仲介手数料です。Apple Payにクレジットカードや電子マネーを組み込む際、発行会社や決済事業者はAppleに対して決済金額の一定割合(推計0.1%〜0.15%前後)を手数料として支払う契約を結ぶ必要があります。PayPayはもともと加盟店手数料を2%前後に抑える薄利多売のビジネスモデルで急拡大したため、Appleに中間マージンを支払う余地が極めて乏しいという構造的制約を抱えています。
第二の障壁は、自社アプリへのトラフィック囲い込み戦略です。PayPayにとってアプリ起動は単なる決済にとどまらず、クーポン配信、金融サービス(PayPay銀行・PayPay証券・保険)、ミニアプリ経由の送客など、巨大な「スーパーアプリ経済圏」への入り口となっています。Apple PayのWalletに決済機能だけを吸い取られてしまうと、広告表示やクロスセルの機会が大きく損なわれるため、自社アプリのバーコード提示を死守しているのが実情です。
PayPay Apple Pay 今後 対応予定について業界関係者や決算発表を追跡しても、現時点でコード決済そのものをApple Payへ直接組み込む計画は示されていません。欧州におけるNFC開放の規制強化など世界的な独禁法対策の動きはあるものの、国内においては両者の直接統合を待つよりも、後述するカード連携ルートを活用するのが現実的です。