西村早生柿の黒いゴマの正体とは?糖度や旬の時期と渋い時の対処法

西村早生柿の黒いゴマの正体とは?糖度や旬の時期と渋い時の対処法

西村早生柿の黒いゴマの正体とは?糖度や旬の時期と渋い時の対処法について押さえておきたい ポイントを厳選して解説いたします。

西村早生を切った際、果肉全体に無数に散らばる黒褐色の斑点を見て「腐っているのではないか」「傷んでいるのではないか」と不安に感じる消費者は少なくありません。しかし、青果の流通現場においてこの斑点は「ゴマ」と呼ばれ、果実が十分に甘くなったことを証明する何よりのサインとされています。

柿の渋みは、果肉に含まれるポリフェノールの一種「水溶性タンニン」が舌の味蕾を刺激することで感じられます。柿は植物生理学的に「完全甘柿」「不完全甘柿」「完全渋柿」「不完全渋柿」の4つに大別されますが、西村早生はこのうち不完全甘柿に分類されます。

不完全甘柿の最大の特徴は、「種子ができることで渋が抜ける」という点にあります。受粉によって果実の中に種が2〜3個以上形成されると、種子からエタノールやアセトアルデヒドが発生します。この揮発性成分が果肉内の水溶性タンニンと結合し、水に溶けない「不溶性タンニン」へと化学変化を起こします。この不溶化したタンニンが凝縮して肉眼で見えるようになったものこそが「ゴマ」の正体です。

水に溶けなくなったタンニンは舌の上で溶け出さないため、渋みを感じることなく、果実本来が持つ糖分(果糖・ブドウ糖)の甘みをダイレクトに味わうことができるようになります。つまり、ゴマがびっしりと入っている果肉ほど、種がしっかりと育ち、完全に甘くなっている証拠なのです。

山崎 陸
著者

山崎 陸

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