多くの読者や視聴者が最も注目する原作コミックとドラマ版の結末には、物語の核心に関わる明確なニュアンスの違いが描かれています。
原作漫画におけるクライマックスでは、めいが抱えるトラウマの根源である過去の事件や家庭問題に対して、より冷徹で生々しいメスが入ります。息吹は「めいを守る強い王子」でい続けることで自身のアイデンティティを保っていましたが、めいが浅田や直との関わりを通じて自立への一歩を踏み出したことで、自らの無力感と向き合うことを余儀なくされます。最終的に息吹は、自分自身も傷つきやすい一人の少女であることを受け入れ、浅田への好意を自覚。めいとの関係も「共依存」から「健全な友人関係」へと昇華され、それぞれの道を歩き出すビターかつ希望に満ちた結末を迎えます。
一方、実写ドラマ版(全8話)では、映像作品としてのカタルシスと視聴後感を意識し、4人の心情の変化がよりエモーショナルに演出されました。特に浅田と息吹の距離が縮まるプロセスにおいて、板垣瑞生が見せる繊細な表情の変化や、竹内愛紗が王子様の仮面を脱ぎ捨てて見せる涙の演技が際立っています。ドラマ版のラストシーンでは、互いに依存し合っていた息吹とめいが、対等な目線で微笑み合いながら未来へ進む姿が爽やかに描かれました。