朱夏とは何者だったのか。その答えは、遥か数千年前に鬼族の頂点に君臨した「鬼族の女王」という出自にある。彼女が宿していた妖気は並大抵のものではない。妖魔界の歴史において最強と称されるほどの絶対的な霊力とカリスマ性を併せ持ち、鬼族のみならず周囲の妖怪たちからも畏怖と崇敬を集めていた。
この強大な存在が、現代の女子中学生・天野ナツメへと転生した理由。そこに本作最大のドラマがある。かつての記憶を封じられ、平凡ながらも正義感あふれる少女として育ったナツメ。しかし、世界に再び闇が満ちたとき、魂の奥底に眠る朱夏の妖気が共鳴を始めた。妖怪ウォッチエルダを通じて顕現する力、そして仲間を守るために覚醒していく凛とした意志。彼女は単なる器ではない。かつての女王の威厳と、現代の少女が持つ優しさが融合したハイブリッドな精神性が、苛烈な戦況を切り拓く鍵となったのだ。