順風満帆に見える安藤和津さんの人生ですが、40代後半から50代にかけては母・昌子さんの介護という巨大な試練に直面しました。脳梗塞で倒れ、重度の認知症となった実母を自宅で引き取り、約13年間にわたって主介護者として世話を続けたのです。
かつて厳格で誇り高かった母が次第に壊れていく姿を目の当たりにし、和津さんは身も心もすり減らし、自身も重度の「介護うつ」を発症。一時は自ら命を絶つことすら頭をよぎるほどの暗闇を経験しました。この危機を救ったのが、夫の奥田さんや娘たちの存在でした。奥田さんは妻の異変にいち早く気づき、抱え込まずに専門の手を借りるよう促し、家族総出で支え合いました。
母を看取った後、和津さんは自身の壮絶な体験を著書『“介護後”うつ 「透明人間」からの脱出』などに綴り、現在も介護に悩む多くの人々へ向けた講演や情報発信を精力的に続けています。