夕暮れの一番星の正体は金星だけじゃない?見つけ方と真相を徹底解明

夕暮れの一番星の正体は金星だけじゃない?見つけ方と真相を徹底解明

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夕暮れの空に最初に見つかる星を指す「一番星」。世間一般では「一番星といえば金星」というイメージが強く定着していますが、天文学的な定義から言えば、一番星の正体は特定の恒星や惑星の名前ではありません。「日没後に肉眼で一番最初に見える天体」という現象そのものを指す言葉だからです。

実際に空を観察すると、最も高い確率で一番星として輝くのは太陽系第2惑星の金星(宵の明星)です。金星は表面を覆う濃い硫酸の雲が高い反射率(アルベド約0.7)を持ち、地球との距離も近いため、最大でマイナス4.7等という圧倒的な明るさに達します。この明るさは、街明かりの強い東京・新宿や大阪・梅田のど真ん中であっても、日没直後の青白い空にくっきりと視認できるほどです。

しかし、金星は約584日の会合周期で太陽の周囲を公転しており、太陽の背後(外合)や手前(内合)に入り込む時期には、夕方の空から完全に姿を消します。では、金星が夕空にいない時期、夕暮れに輝く星は何なのでしょうか。

その答えが木星やシリウスです。太陽系最大の惑星である木星は、最大でマイナス2.9等前後に達し、金星不在時の夕暮れの空で圧倒的な主役に躍り出ます。さらに冬から春にかけての季節であれば、おおいぬ座の1等星シリウス(約マイナス1.46等)が南の空に一番星として姿を現すことも珍しくありません。つまり、「一番星=金星」と思い込んでいると、実は巨大ガス惑星の木星や、何光年も彼方にある巨大恒星を見上げていたという驚きのギャップが生じるのです。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。