桂正和の代表作の一つである『ZETMAN』は、人間の善悪の境界線や重厚なダークファンタジーの要素をハードに描き出し、国内外で極めて高い評価を獲得した。この「ダーク&クール」な世界構築の美学は、宮崎摩耶の代表作『HOLY KNIGHT』にも色濃く響き渡っている。
『HOLY KNIGHT』で描かれる吸血鬼の運命や過酷な戦い、そして耽美的なSFファンタジーの世界観には、『ZETMAN』が持っていたような重厚なサスペンスと哀愁が息づいている。美少女の可憐さだけに依存せず、バックボーンにある世界の闇や葛藤を徹底して描き込むことで、ストーリーに圧倒的な深みを与える手法。これこそが、師弟の系譜が証明する真骨頂だ。