夜間移動の価値観は大きく変化した。かつては「新幹線代を浮かすための節約手段」だった夜行列車は、今や「ホテル代込みで時間を有効活用し、旅情を味わう贅沢な移動体験」へと昇華している。
終業後に東京駅へ向かい、車内でシャワーを浴びて地酒を傾けながら個室で眠りにつく。朝一番で関西に降り立てば、観光地が混雑する前の清々しい時間帯から行動を開始できる。この圧倒的なアドバンテージは、タイパを重視する若い世代や、時間を無駄にしたくないインバウンド旅行者からも絶大な支持を集めている。国内観光旅行の選択肢として、寝台列車のステータスは完全に再定義されたと言っていい。