「驕らず」の驕る 読み方は「おご・らず」です。動詞「驕る(おごる)」の未然形に否定の助動詞「ず」が付いた語構成となっています。
辞書的な定義において、「驕る」とは「自分の地位・権力・才能・財力などに得意になり、高慢な態度をとる」「慢心して他者を見下す」状態を指します。したがって、「驕らず」あるいは「驕ることなく」という否定形は、「周囲に誇示したり偉ぶったりすることなく、控えめで謙虚な態度を保ち続ける」という強い自戒や心構えを表します。
ここで押さえておきたいのが、類縁の概念である傲慢 慢心 意味との関連性です。「傲慢(ごうまん)」は立ち振る舞いが礼を失して威張り散らしている様子を指し、「慢心(まんしん)」は自分の能力や成果にうぬぼれて油断する内面的な心理状態を指します。「驕る」という動詞は、この「慢心」が心の中に芽生え、それが他者に対する「傲慢」な態度として表出するプロセス全体を包含しています。
成果を収めた瞬間や賞賛を浴びた場面で「驕らず謙虚に」行動できるかどうかは、単なるマナーの次元を超え、個人の人間的成熟度を測る試金石となります。