友情の本質をめぐる問いは、古代ギリシャの哲学者アリストテレスの時代から繰り返されてきた。彼は友情を「有用さ」「快楽」、そして互いの徳を認め合う「善(完全な友情)」の3種類に分類した。利益や一時的な楽しみに依存する関係は環境の変化とともに容易に消滅するが、相手の存在そのものを慈しむ善の友情だけが時間を超越する。
映画『スタンド・バイ・ミー』の少年たちが線路を歩きながら共有した無防備な時間、あるいは世界的な大ヒットを記録したドラマ『フレンズ』が描いた都会の擬似家族のような濃密な連帯感。Netflixを開けば、人々は今なおこうしたヒューマンドラマを繰り返し再生し、画面の中の登場人物たちが織りなす無償の絆に胸を焦がす。それは、合理性と効率化に追われて私たちが現実世界で手放してしまった「かつてあったはずの共同体」に対する、現代人の痛切なノスタルジーの表れに他ならない。