この空前の付録ブームの裏には、大手出版社の熾烈なマーケティング戦略が隠されている。長年にわたり雑誌付録の市場を牽引してきた「宝島社」と、トレンド感溢れる誌面づくりで根強いファンを持つ「集英社」の2大巨頭による企画合戦は、年々激しさを増すばかりだ。
出版業界全体がデジタル化の波に晒される中、実体のある付録は紙媒体を購入させる最強のインセンティブとして機能している。さらに、ファッション・コスメ業界にとっても雑誌とのコラボレーションは重要なプロモーション戦略だ。試供品サイズの配布に留まらず、現品同等の本格的なコスメアイテムや有名ブランドの限定デザイングッズを付録として提供することで、新規顧客の獲得とブランド認知の拡大を狙う。両者の利害が一致した結果、付録のクオリティは年々底上げされているのだ。