雛人形の一段飾りで左右が逆?失敗しない並べ方と2026年最新基準

雛人形の一段飾りで左右が逆?失敗しない並べ方と2026年最新基準

雛人形の一段飾りで左右が逆?失敗しない並べ方と2026年最新基準の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。

箱を開けて親王飾りの左右配置を決めようとしたとき、手元のカタログと実家の飾り方で「男雛と女雛の位置が逆」であることに気づき、違和感を覚える人は非常に多いのが実情です。この疑問を紐解く鍵は、日本古来の礼法と近代の外交方針の転換にあります。

日本には古くから「左上座(さじょうざ)」という明確な序列の概念が存在しました。宮中から南を眺めた際、太陽が昇る東側(天皇から見て左手側、見ている自分から見れば右手側)を尊位とする考え方です。これに基づき、京都御所を模して作られてきた伝統的な京雛では「向かって右に男雛、向かって左に女雛」を配置します。平安貴族の装束や有職故実を忠実に受け継ぐ京都の老舗人形司では、現在もこの様式が厳格に守られています。

対して、全国的に広く流通している関東雛では「向かって左に男雛、向かって右に女雛」が標準となっています。この配置の転換が起きた決定的な契機は、大正天皇の即位礼です。大正時代、近代国家として欧米列強と肩を並べるため、国際外交の標準である「右上位(向かって左側を上位・男性の立ち位置とするプロトコル)」が宮中公式行事に取り入れられました。昭和天皇の即位式でも西洋式プロトコルが踏襲されたことを受け、東京の人形問屋組合が「これからは向かって左を男雛にする」と取り決めを統一したことで、関東雛のスタイルが全国の主流へと波及していきました。

つまり、男雛と女雛が逆になる理由は「歴史的な宮中儀礼の左右基準」と「近代西洋外交プロトコルの左右基準」のどちらを採用しているかの違いに過ぎません。関東雛のセットに京雛の並べ方を適用したり、その逆を行ったりしても、決して縁起が悪いわけではありません。ご家庭が購入した人形店の推奨に従うか、居住地域の慣習、あるいはご両親の思い入れに合わせて自由に決めて何ら問題はないのです。

佐藤 大輔
著者

佐藤 大輔

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