ネット上やSNSの投稿で頻繁に目にする「千葉の海が沖縄並み」というフレーズ。初めて耳にする人は大袈裟な誇張表現と受け取るかもしれませんが、現地に足を運ぶとその表現が決して誇張ではない事実を突きつけられます。
環境省が毎年全国の海水浴場を対象に実施している「水浴場水質調査」において、千葉県内には最高判定である「水質AA」を維持し続けるビーチが複数存在します。水質判定は、ふん便性大腸菌群数、油膜の有無、COD(化学的酸素要求量)、透明度(透視度)の4項目から厳密に採点されます。最高位の「AA」を獲得するには、CODが2mg/L以下、ふん便性大腸菌群が検出されないか極めて微量であること、そして透視度1m以上(実際には海底まで見通せる状態)が絶対条件です。
なぜ房総半島の海がこれほどまでに青く澄み渡るのか。その科学的根拠は「黒潮(日本海流)」の流路と地質にあります。南から北上してくる温暖で栄養塩が少なくプランクトン密度の低い黒潮の本流が、房総半島の南端である白浜や館山、勝浦沖へと直撃します。プランクトンが少ない海水は太陽光を散乱させず、青い波長だけを深く反射するため、南国特有の鮮烈なコバルトブルーを放ちます。
さらに外房地域では、海底の砂に含まれる不純物が少なく、石英質の白っぽい砂浜が広がっています。この白い海底が太陽光を乱反射し、水深数メートルの海底まで光を届かせることで、沖縄のサンゴ礁ビーチを彷彿とさせるエメラルドグリーンの発色を実現しているのです。