のど自慢の代名詞といえば、チューブラーベルによる合否判定です。鳴らされる鐘の数には明確な意味が定義されています。
基本となる判定パターンは3種類です。鐘2つ(ド・レ)は「不合格(標準的な演奏)」、鐘の連打(ドシラソファミレド・ドレミファソラシド〜)は「合格」、そして滅多に鳴らない鐘1つ(ド)は「極めて異例の演奏中止・不合格」を意味します。
長年親しまれた名物奏者である「鐘の秋山さん」こと秋山気清氏が勇退して以降も、鐘の鳴らし分けの伝統とシステムは受け継がれています。視聴者の間では「鐘を叩く奏者がその場のフィーリングで決めているのではないか」という疑問も持たれがちですが、実際は客席中央付近に陣取る番組審査員(ディレクターや外部音楽関係者)の手元にあるランプや無線指示に基づき、奏者が正確に鳴らし分けています。
滅多にお目にかかれない鐘ひとつの基準は、歌詞が完全に飛んで演奏がストップしてしまった場合や、極度の緊張から歌唱が継続不能になったケースなどに限定されます。基本的にはどんなに音程が外れていても、最後まで歌い切る姿勢があれば敬意を込めて鐘2つが鳴らされるのが番組の温かい不文律です。