ピンク色のもふもふとした毛並みと杖をついた姿が印象的な彼の正式名称は「ロッツォ・ハグベア(Lots-o'-Huggin' Bear)」です。作中では「ロッツォ」と短縮して呼ばれており、抱きしめるとほんのり甘いいちごの香りがする仕掛けが施された、子ども向けの高級抱きぐるみトイとして設計されていました。
このいちごの匂いの理由は、製造元が「子どもに安心感と愛着を与える最高のぬいぐるみ」としてプロデュースした玩具本来のギミックに由来します。しかし劇中では、その甘く優しい芳香と、彼が放つ毒々しい支配欲・冷酷な言動とのコントラストが、かえって不気味なサイコホラー的演出として機能していました。
また、キャラクターの威圧感と哀哀たる重みを支えたのが豪華な声優陣です。原語版は名優ネッド・ビーティ(Ned Beatty)氏が担当し、日本語吹き替え版の声優はベテラン俳優の壤晴彦(じょう はるひこ)氏が務めました。壤氏による低く落ち着いた、それでいて背筋が凍るような狡猾さを孕んだ名演は、日本のファンからも歴代ディズニーヴィランズ屈指の完成度と絶賛されています。