オタロードと呼ばれる西側の側道に足を踏み入れれば、色とりどりの衣装をまとったキャストたちがチラシを配る光景が日常として広がる。日本橋のメイドカフェ文化は、単なる接客業の枠を超え、独自のエンターテインメントへと昇華した。
かつてのアングラな雰囲気は薄れ、明朗会計を掲げる大手グループの参入によって一般層やカップルでも気軽に立ち寄れる場所が増えた。一方で、徹底したコンセプトを貫く隠れ家的な老舗サロンも健在だ。大衆化と専門化という二極化の波に揉まれながらも、訪問者を非日常へと引き込む強烈なエネルギーは失われていない。