赤沢亮正氏の経歴を紐解くと、政策論争における圧倒的なディテールへのこだわりと、感情論に流されない冷静な交渉力の源泉が浮き彫りになります。
学歴を辿れば、名門・開成中学校・高等学校から東京大学法学部へ進学。大学卒業後の1984年、当時の運輸省(現・国土交通省)に入省しました。キャリア官僚時代は、航空、海運、鉄道といった日本の基幹インフラを担う部署を歴任。さらに官費留学生として米国アイビーリーグの一角であるコーネル大学経営大学院(ジョンソン・スクール)に学び、MBA(経営学修士)を取得しています。行政法規を熟知する法学士の頭脳に加え、国際基準のコーポレーション・ファイナンスや組織論を体得した官僚は、当時の霞が関でも極めて稀有な存在でした。
この「元運輸省官僚」としての現場感覚は、政策決定の場面で色濃く発揮されています。危機管理や巨大インフラの予算配分、物流のボトルネック解消といった複雑な利害関係の調整において、机上の空論ではなく実態データに基づいた制度設計を推進する姿勢は、霞が関の各省庁官僚たちからも一目置かれる理由となっています。