「お願いいたします」漢字とひらがなどっち?恥をかかない使い分けの真相

「お願いいたします」漢字とひらがなどっち?恥をかかない使い分けの真相

「お願いいたします」漢字とひらがなどっち?恥をかかない使い分けの真相についての疑問解決ガイドを徹底解説します。

日常のビジネスシーンでは「よろしくお願い致します」と漢字で表記されたメールを頻繁に見かけます。これがなぜ厳密には不適切、あるいは間違いと指摘されるのでしょうか。その理由は、漢字の「致す」が持つ本来の意味にあります。

漢字の「致す」は、以下のように独立した本動詞として使用される語彙です。

・「私の不徳の致すところです(原因を引き起こす)」
・「全力を致す所存です(極限まで届かせる・尽くす)」

つまり、漢字の「致す」には「悪い結果を引き起こす」「届ける・尽くす」という具体的な動作の意味が含まれています。依頼の言葉である「お願い」に添える「いたす」は、動作の主体をへりくだらせるための形式的な補助動詞に過ぎず、「致す」本来の意味は持っていません。

本動詞ではない補助動詞を漢字で書いてしまうと、本来の意味と文法構造にズレが生じます。これが、よろしくお願い致しますが厳格なマナーにおいて間違いとされる最大の理由です。実務上は漢字表記でも意味は通じますが、表記の正確さを重んじる相手に対しては、ひらがな表記を選択するのが確実なリスクヘッジとなります。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。