死亡事故こそ起きていないものの、パイロットの人生を暗転させるほどの重篤な人身事故は実際に起きている。その最たる例が、2007年大会で発生した東北大学ウインドノーツの墜落事故だ。
女性パイロットが操縦する機体は、離陸直後に突風に煽られて左に傾き、コントロールを失って湖面に墜落。この衝撃により、パイロットは脳震盪や脊髄損傷、そして後に「脳脊髄液減少症」と診断される重い後遺症を患うことになった。激しい痛みやめまいに苦しむ日々。日常生活すら困難になった彼女は、大学のサークルメンバーや番組制作会社などを相手取り、計約4300万円の損害賠償を求める裁判を起こした。この衝撃的なニュースが、「死亡事故が起きた」という誤った記憶へとネット上で変質していったのである。