青森県西津軽郡深浦町出身の安美錦竜児は、1997年初場所で初土俵を踏みました。卓越した相撲センスと多彩な決まり手を武器に頭角を現し、幕内在位は歴代上位となる110場所を記録。関脇通算16場所、三賞受賞12回(技能賞6回、敢闘賞2回、殊勲賞4回)、さらには金星8個を獲得するなど、平成の大相撲を代表する技巧派として一時代を築きました。
その土俵人生は決して平坦ではありませんでした。力士生命を脅かす両膝の前十字靭帯断裂など数々の大怪我に見舞われながらも、巧みな立ち合いの駆け引きと不屈の闘志で幾度も幕内上位へ返り咲きました。40歳まで幕内を務め上げた姿は「不屈のベテラン」として多くのファンの胸を打ちました。
2019年7月場所で惜しまれつつ現役を引退。新型コロナウイルスの影響で延期となっていた断髪式は2022年5月に両国国技館で盛大に執り行われ、多くの相撲関係者やファンに見守られながら髷に別れを告げました。