魚へんに冬の漢字「鮗」の読み方は?コハダとの違いと語源の真相

魚へんに冬の漢字「鮗」の読み方は?コハダとの違いと語源の真相

魚へんに冬の漢字「鮗」の読み方は?コハダとの違いと語源の真相の詳細について、専門知識を取りまとめてご紹介します。

日本語には四季の風情を魚偏に宿した漢字が存在します。「鮗(冬)」があるなら、春・夏・秋に対応する漢字は存在するのでしょうか。四季の魚偏漢字を並べると、興味深い言語の空白が浮かび上がります。

  • 春:鰆(サワラ) … 産卵のために春の瀬戸内海へ大群で押し寄せることから、春を告げる魚として命名。
  • 夏:該当なし(正式な漢字が存在しない) … 一般的な漢字辞書やJIS第1・第2水準漢字において、魚偏に夏と書く漢字は定着していません。
  • 秋:鰍(カジカ) … 日本では秋に旬を迎える淡水魚カジカを指します(※中国原義ではドジョウ)。また「鰍」はイナダを指す方言字としても使われます。
  • 冬:鮗(コノシロ) … 厳冬期に脂が乗り、越冬のために接岸する生態を捉えた漢字。

なぜ「夏」だけが存在しないのか。水産学者や漢字研究者の見解によると、日本の高温多湿な夏は魚の鮮度落ちが極めて早く、特定の代表魚を「夏の象徴」として固定化しにくかったこと、また夏に旬を迎える魚(スズキやハモ、アユなど)にはすでに独自の漢字(鱸、鱧、鮎)が確立していたため、あえて「魚偏に夏」を作る必要がなかったと考えられています。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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