かつては資材置場や荒れ地が目立っていたこのエリアは、大柏川第一調節池緑地整備事業の推進によって劇的な変貌を遂げた。単にコンクリートで固めた固着型の貯水池を作るのではなく、湿原や水路といった自然本来の保水能力を再現する「近自然工法」が取り入れられたことが、事業の決定的な転換点となった。
この事業の成功により、周辺地域の景観価値や居住快適性は飛躍的に向上した。水害に対する安心感が高まったことで若い世代の流入が進み、周辺道路や遊歩道の整備も手伝って、地域全体の不動産価値やライフスタイルに好影響を及ぼしている。土木技術が地域の暮らしと環境を同時に豊かにした、代表的なインフラ整備の成功談と言えるだろう。