生後11ヶ月前後になると、SNSや育児情報サイトで飛び交う様々な噂や極端な言説に振り回される保護者が少なくありません。ここで客観的医学見地からネット上の誤解を是正します。
誤解1:「生後11ヶ月になったらフォローアップミルクに切り替えるべき?」
【真相】必須ではありません。フォローアップミルクの必要性は、母乳や育児用ミルクの完全な代替ではなく、「離乳食が3回しっかり食べられており、牛乳の代わりに鉄分・カルシウム・ビタミンDを補うための食品」という位置づけです。離乳食が順調で体重増加が良好な場合は無理に導入する必要はなく、母乳や通常の育児用ミルクを継続して問題ありません。逆に、鉄分不足が懸念される場合や離乳食の進みがゆっくりな場合の補助として活用するのが適切です。
誤解2:「1歳前だからアレルギー食材は避けたほうが安全?」
【真相】最新の小児アレルギー学会の知見では、原因食物の摂取開始を遅らせてもアレルギー予防効果はないとされています。生後11ヶ月の段階で、卵(全卵しっかり加熱)、小麦、乳製品、白身魚、赤身魚、大豆などは少量ずつ試していくのが標準的です。ただし、離乳食11ヶ月のアレルギー食材として「そば」「ピーナッツ・ナッツ類」「甲殻類(エビ・カニ)」などのリスクが高い食品は1歳以降、あるいは幼児期以降の慎重な導入が推奨されます。また、乳児ボツリヌス症の危険がある「はちみつ」や「黒糖」は1歳未満には絶対に与えてはなりません。