日本中で空前の流行語となったのが「大殺界」というフレーズだ。運気が落ち込み、静観すべき時期を指すこの言葉は、日常会話にまで浸透した。従来の西洋占星術や易学の要素を取り入れつつ、独自の解釈を加えた「六星占術」は、細木数子の代名詞となる。
六星占術の強みは、その分かりやすさにあった。土星人、金星人、火星人、天王星人、木星人、水星人という6つの運命星に基づき、毎年の運気を周期的に捉えるシステム。占星術に詳しくない層でも自分の生年月日から簡単に運気を把握できる利便性が、書籍の爆発的ヒットを生んだ。年末の書店には彼女の著作が山積みされ、何百万部という驚異的な売上を記録し続けたのである。