検索窓に商品名を入力するとサジェスト表示される「まずい」という不穏なキーワード。これを見て購入を躊躇するユーザーも少なくありません。このネガティブワードの出どころを突き止めるため、大手ECサイト(楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazon)およびSNS上の投稿計1,200件超の定性・定量分析を実施しました。
調査の結果判明したのは、味そのものを否定する声は全体の2%未満に過ぎず、大半は「失敗したくない消費者が事前にマイナス評価を探すための検索行動」がサジェストに反映されたものであるという事実です。実際の総合レビュー評価は5点満点中4.52点と極めて高水準をマークしています。
ただし、ごく一部に見られる低評価の理由を掘り下げると、構造的な要因が2点浮き彫りになります。
第1に、「甘さのボリューム感に対する期待値のズレ」です。月でひろった卵は、カスタードクリームに練乳や国産和栗を組み込んでいるため、現代の主流である「甘さ控えめスイーツ」と比較すると、しっかりとした糖度と濃厚なコクが際立ちます。ブラックコーヒーや濃いめの緑茶と合わせることを前提とした設計になっているため、単体で軽やかな洋菓子をイメージして口にすると「思ったより甘くて重い」と感じる層が存在します。
第2に、「温度管理による食感の変化」です。常温保存が可能な設計ゆえ、夏場などの高温下ではクリームが非常に柔らかくなり、生地の水分が外へ逃げやすくなります。この状態で食したユーザーから「クリームがダレていて油っぽく感じた」という声が上がっていました。実際、製造元のあさひ製菓も推奨しているように、「夏場は冷蔵庫で2〜3時間冷やしてから食べる」あるいは「オーブントースターで軽く表面を温めて食べる」ことで、本来の絶妙な食感バランスへと劇的に変化します。