代表的な現行機に搭載されているモジュール3229の電池交換を例に、具体的な作業手順を解説します。静電気によるICチップ破損を防ぐため、作業前には金属製ドアノブなどに触れて体の静電気を逃がしてください。
ステップ1:ベルトの干渉を避けて裏蓋ネジを外す
DW-5600の裏蓋は4本の小ネジで固定されています。ベルトが干渉してドライバーが斜めに入るとネジ山を舐める原因になります。裏蓋に対して垂直にドライバーを当て、「押す力7:回す力3」の比率で慎重に対角線順で緩めていきます。
ステップ2:DW-5600 裏蓋 開け方と内部パーツの保護
4本のネジを外したら、裏蓋を慎重に持ち上げます。裏蓋の裏側には黒いゴム製の緩衝シート(ショックアブソーバーラバー)が収まっています。このとき、モジュールから突出している微小な金色のスプリング(バネ)を決してピンセットで引っ掛けたり飛ばしたりしないよう注意深く保護してください。
ステップ3:電池押さえ金具のロック解除と電池交換
モジュール中央に鎮座するCR2016電池は、金属製のロックプレートで固定されています。ピンセットの先を使って、プレート端にある小さな爪のロックを外側に軽く押し広げるようにして跳ね上げます。古い電池を取り出し、新しいCR2016のプラス面(刻印がある面)を上にしてセットし、パチンと音がするまで金具を押し込んで再ロックします。
ステップ4:DW-5600 ACリセット やり方(最重要工程)
新しい電池をセットした直後は、液晶が消えたままか、あるいは異常な数字が表示される状態になっています。これはマイコンが不定状態にあるためで、「ACリセット(All Clear)」を行う必要があります。
モジュールの基板上に「AC」と刻印された小さな金属接点があります。先端の細い金属製ピンセットの片方をその「AC端子」に、もう片方を「電池のプラス面(または金属フレーム)」に同時に接触させ、約2秒間ショート(導通)させます。液晶画面に「12:00 00(または1:00)」が正常表示されればリセット成功です。
ステップ5:パッキンへのシリコングリス塗布と裏蓋の密閉
ケースの溝に収まっているOリングパッキンを取り出し、ゴミや傷がないか確認します。指先に少量のシリコングリスをなじませ、パッキン全体に薄く引き伸ばして元の溝へ正確に装着します。緩衝ゴムを正しい向きで戻し、裏蓋を乗せたら、4本のネジを対角線上に均等なトルクで締め込みます。締め込みすぎによるプラスチックケース側のネジ山破損(バカネジ化)には最大の警戒が必要です。