ICPO(国際刑事警察機構)の精鋭として世界中を駆け回る銭形幸一にとって、ルパン三世の逮捕は人生をかけた使命だ。しかし、その追捕劇の渦中で接触する峰不二子は、彼にとって最も計算が狂う不確定要素であり続けてきた。一方の不二子にとっても、銭形の愚直なまでの正義感は時に利用価値があり、時に最大の脅威となる。
本格的なクライム・サスペンスとして描かれるシーンにおいて、二人の対峙は見事な緊迫感を生み出す。不二子が仕掛ける甘い罠や心理戦に対し、銭形は無骨な直感と長年の捜査経験で立ち向かう。この一歩も引かない心理的攻防こそが、作品に大人の色香と緊張感をもたらす最大の要素なのだ。