ネット上の口コミや掲示板では、会場の構造に関する誤解が散見されます。遠征や初参加で後悔しないために、プロの視点から3つの盲点を正しく解説します。
第1の誤解は、「アリーナ席=スタンド席より必ず優れている」という思い込みです。先述の通り、アリーナ席は段差のない平坦な床にパイプ椅子を並べた構造です。後方列(40列目以降など)に配置された場合、ステージ上の演者の腰から下は見えず、大型ビジョンだけを見つめて公演を終えるという事態が頻発します。全体の照明フォーメーションや特効の美しさを堪能したい場合、スタンド席中段の方がエンターテインメント体験としての満足度ははるかに高くなります。
第2の誤解は、「スタンドのアルファベット表記が遠さを示している」という錯覚です。ドーム会場などでは階層ごとに名称が分かれますが、大阪城ホールのスタンド席はステージに向かって時計回りにA〜Nブロックが割り振られている平面的なブロック名に過ぎません。スタンド席の遠近を分けるのはアルファベットではなく「列番号(1〜22列)」です。Aブロックだから近い、Nブロックだから遠いという単純な図式ではなく、ステージ位置との相対関係で距離が決まります。
第3の盲点は、終演後の退場動線と最寄り駅のキャパシティ制限です。大阪城ホールの公式最寄り駅は「JR大阪城公園駅(徒歩約5分)」ですが、終演直後は1万人規模の観客が一本のペデストリアンデッキに殺到し、改札通過まで30分以上の入場規制がかかることが日常茶飯事です。混雑を巧みに回避する遠征組は、徒歩約12〜15分の「JR・京阪 京橋駅」や、地下鉄長堀鶴見緑地線の「大阪ビジネスパーク駅」へと最初からルートを振り分けています。帰路の新幹線や夜行バスを予約している場合、この駅選択の差が生死を分けます。