なぜ今、これほどまでに強い色が求められるのか。心理学の観点からも興味深いアプローチがなされている。「ドーパミン・ドレッシング」と呼ばれる現象だが、高彩度の色彩は脳内の視覚野を強く刺激し、本能的な高揚感やモチベーションをもたらすことが判明している。
都内でクリニックを開設する心理カウンセラーは語る。「変化の激しい過酷な社会構造の中で、人々は無意識のうちに自らの精神を活性化させる刺激を欲しています」。ビビッドな色を纏う行為は、他者へのアピールにとどまらない。自身の内面を奮い立たせるためのポジティブな装甲であり、現代人のセルフケアの一環なのだ。