札幌発祥とされる「締めパフェ文化」は、独自の進化を遂げて別府の夜に深く浸透している。別府の締めパフェが他都市と一線を画す理由は、大分県が誇る豊かな農産物と、温泉熱を利用したハウス栽培フルーツの存在だ。
地元で高い人気を誇るパフェ専門店では、安心院(あじむ)産の芳醇なぶどうや豊後大野産のベリー、かぼすのコンフィチュールを幾層にも重ねた芸術的なパフェが夜な夜な提供されている。甘さを極力抑え、赤ワインのジュレやハーブのジュレ、ビターなエスプレッソアイスを組み合わせることで、飲酒後の胃袋にも重さを感じさせない軽やかな後味を実現している。
また、カップル客を中心に別府デート向け個室カフェへの関心も高い。古民家の2階部分を改装し、梁(はり)を露出させた半個室空間や、アンティークのパーテーションで視線を遮ったソファ席を備える店舗は、週末になると数日前から予約で埋まる。プライベートな距離感を保ちながら、仄暗い照明の中でパフェを分け合う時間は、温泉旅行のハイライトとして揺るぎない支持を得ている。