人生でやりたい項目をリスト化する試みには、長く魅力的な歴史がある。1940年、15歳の少年だったジョン・ゴダードは、自宅の食卓で「ナイル川を下る」「エベレストに登る」といった127項目の夢を紙に書き殴った。彼は生涯をかけてその大半を達成し、世界で最も有名な冒険家の一人となった。
この情熱は映画や漫画の世界でも共感を呼び続けている。ワーナー・ブラザースが制作した名作映画『最高の人生の見つけ方』では、余命宣告を受けた男たちが「バケットリスト(棺桶に入る前にやりたいこと)」を手に旅へ出る姿が描かれ、世界中に言葉そのものを普及させた。さらに近年、小学館の漫画誌から生まれNetflixで世界配信された『ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜』では、ブラック企業にすり減った主人公が終末世界でリストを作ることで人間性を取り戻していく。時代や国境を越えて、人はリストを通じて自らの生を再定義しようとするのだ。