おしらじの滝へのアクセス拠点となるのは、栃木県道56号(塩原矢板線)沿いに整備された専用駐車場、あるいは約2km離れた観光拠点施設「山の駅たかはら」です。駐車場から滝壺までは徒歩約10〜15分程度とアナウンスされていますが、この数字を鵜呑みにして観光地感覚で足を踏み入れると危険を伴います。
遊歩道の入り口を抜けると、道はすぐに舗装のない急峻な未舗装路へと姿を変えます。湿地帯特有の露出した木の根、濡れて苔むした安山岩の巨石、前日の雨による泥濘が連続し、下り坂では常にスリップのリスクがつきまといます。
矢板市周辺には名瀑が点在していますが、水量の確実性ではスッカン沢や咆哮霹靂の滝に軍配が上がります。それでもなお人々がおしらじの滝に惹きつけられるのは、静寂に包まれた円形劇場のような空間に現れる、絵の具を溶かしたような色彩の希少価値に他なりません。