自動車産業の常識を打ち破る手法で開発されたこのマシンは、WRC(世界ラリー選手権)で勝つことだけを最優先目的に掲げて設計された。TOYOTA GAZOO Racingが過酷なモータースポーツ現場で培ったノウハウが凝縮されており、市販のホットハッチとしてはきわめて異例の空力パッケージングが採用されている。
カーボン素材を採用したルーフは、リアウィングへ効率よく風を送るために後方に向かって低く絞り込まれている。この全高を削ぎ落としたシルエットこそが、キャビン後半のヘッドルームを直接的に圧迫している原因だ。空力性能という勝利のための武器と引き換えに後席の容積が削られた背景には、明確な開発思想が存在している。