皇帝ペンギンは、分厚い海氷の上にコロニーを形成して卵を抱き、雛を育てる。しかし、近年の急速な気温上昇と海洋変動により、雛の羽毛が防水性の大人用に生え変わる前に氷が破断・流失するケースが続出。2025年から2026年の繁殖シーズンにかけて、ウェッデル海やベリングスハウゼン海を中心とする主要コロニーの半数以上で、繁殖成功率がゼロに近い壊滅的打撃を受けた。
氷が割れる時期がわずか数週間早まるだけで、幼い命は容赦なく冷たい海へと投げ出される。溺死するか、水温低下で体力を奪われるか。現地調査を行う生態学者らは「自然の摂理を超えた規模の個体数急減」と指摘する。