ネット上の掲示板やSNSで散見される誤解のひとつに、「問屋直営なのに、出てきたカニが水っぽかった」「すべて地元・敦賀港で揚がった活ガニを使っているわけではないのか」という声があります。情報発信メディアの編集部として、流通構造の真実を正確にお伝えする必要があります。
まず押さえるべきは、日本海で水揚げされる本物の「越前がに」(オスのズワイガニ)および「セイコガニ」(メスのズワイガニ)は、漁期が法律で厳格に定められているという事実です。漁期は例年11月6日から、オスの越前がには翌年3月20日頃まで、メスのセイコガニは資源保護のため年内(12月末)で終了します。つまり、春から秋にかけて提供されるカニメニューは、カナダやアラスカ、ロシアなどから厳選仕入れされた冷凍原料、あるいは自社専用冷凍施設で急速凍結されたストックです。
「冷凍=粗悪」というのは明確な誤解です。現代の急速プロトン凍結やブライン凍結技術は極めて高度であり、旨味成分のアミノ酸を逃さずに細胞破壊を防ぐ処理が施されています。通販で全国トップクラスの販売実績を築いてきた「ますよね」は、この冷凍・解凍コントロールにおいて業界随一のノウハウを持っています。しかし、真夏の8月に訪れて「福井の獲れたて活越前がにを食べに来た」と思い込んでいると、認知の歪みによる不満が生じてしまいます。タグ付き活ガニを求めるなら11月中旬から2月、手軽な海鮮丼や焼きガニを楽しむなら年中いつでも満足できる、という認識の切り分けが不可欠です。