日本の外食産業におけるエスニック料理の位置づけは、ここ数年で激変した。従来の「バターチキンカレーと巨大なナン」というセットメニューから脱却し、各国のローカルフードをありのままに愉しむスタイルへとシフトしている。その旋風の中心にいるのがネパール料理だ。油分が控えめでヘルシー、かつ滋味深いスープやハーブを多用する調理法は、日本人の繊細な味覚に驚くほど自然にフィットする。
刺激的な辛さだけを追うのではなく、米粉や大豆、青菜、発酵野菜などをたくみに組み合わせた奥深い味わい。日常の外食として毎日でも食べたくなるような身体への優しさが、忙しい現代人の胃袋と心を掴んで離さない理由である。