東出昌大の役者としての転機は、大ヒットシリーズ『コンフィデンスマンJP』での愛すべきボクちゃん役のイメージを自ら塗り替えたことに始まる。かつてはハンサムな好青年役が多かった彼だが、山奥での生活を開始して以降、日本芸能界における立ち位置を大きく変貌させた。
世間からの激しいバッシングを経験した男がたどり着いたのは、飾らない人間そのものの生き様だった。カメラの前に立つ彼の眼光には、野生動物に対峙する狩猟者特有の静けさと凄みが宿る。映画界の独立系監督たちがこぞって彼を起用する理由は、既存の型にはまらない危険で純粋なエネルギーを彼が見出しているからに他ならない。