近年の初日の出シーンで最も劇的な構造変化が起きたのが、超高層ビルやタワーの展望台です。かつてのように「元旦の未明から長蛇の列に並べば入れる」という時代は完全に終焉を迎えました。主要な展望台の初日の出予約状況を精査すると、安全管理と過度な密集回避のため、ほぼ全ての施設が事前抽選制またはプレミアム高額チケットの事前販売制へと舵を切っています。
中でも知名度の高い東京タワーの初日の出の評判を見ると、メインデッキ(150m)から望む東京湾方面の日の出はビル群を黄金色に染め上げる圧巻の景観を誇ります。しかし、公式展望イベントのチケット倍率は例年10〜20倍以上のプレミアムチケット化しており、初冬の抽選受付期間を逃した旅行者が当日ふらりと訪れても入場することは一切不可能です。これは東京スカイツリーや渋谷スカイ、大阪のあべのハルカスなども同様で、12月中旬を過ぎた段階で展望施設への突発的な入場を計画するのは極めてハイリスクと言わざるを得ません。
そうした中で、無計画でも圧倒的な視界の広さを手に入れられるのが海岸・砂浜の初日の出スポットです。茨城県の大洗海岸(大洗磯前神社の神磯の鳥居)、神奈川県の由比ヶ浜や辻堂海岸、千葉県の九十九里浜などは、入場制限がなく物理的なキャパシティが極めて広大です。しかし、砂浜特有の弱点も存在します。足元が不安定なため三脚の固定に工夫が必要な点、潮風による急激な体感温度の低下、そして何よりも周辺の初日の出スポット駐車場情報におけるシビアな現実です。
沿岸部の町営・県営駐車場は、キャパシティが数十台から数百台あっても、午前3時〜4時の間に満車札止めとなるケースが通例です。警察や自治体による違法駐車の取り締まりも年々厳格化されており、「海岸沿いの道路にハザードを焚いて路駐すればいい」という甘い見通しは、現地でのレッカー移動や反則切符の対象となるだけでなく、緊急車両の通行妨害という重大な社会トラブルを引き起こします。海岸を目指す場合は、最寄り駅からの徒歩ルートを検証するか、民間コインパーキングの事前予約サービスを活用することが現実的な防衛策となります。