なぜ世間が羨むような成功を収めた芸能人夫婦が、離婚の危機に直面するのでしょうか。取材現場から見えてくるのは、一般家庭とは大きく異なる「経済的・職業的な特殊要因」です。
第一の壁となるのが、億単位の違約金が発生する広告契約(CM契約)の縛りです。大手クライアントのファミリー向けCMに出演している場合、契約期間中の離婚発表は「契約違反」とみなされ、莫大な違約金や損害賠償請求に発展するリスクを孕んでいます。そのため、実際にはすでに夫婦関係が破綻し、都内の別々のマンションで生活していても、契約満了のタイミングまで仮面夫婦を演じ続けざるを得ない実情が存在します。
第二の要因は、プロ意識の衝突と生活リズムの乖離です。特に役者同士や表現者同士の夫婦の場合、役作りの期間に入ると互いに極度の緊張状態となり、家庭内でのコミュニケーションが著しく減少します。そこに家事や育児の分担を巡る不公平感が積み重なると、埋めがたい溝へと発展します。
さらに見逃せないのが、仕事量の逆転による精神的摩擦です。芸能界は浮き沈みが激しく、配偶者のブレイクに嫉妬や劣等感を抱いてしまう現象は決して珍しくありません。かつて相手を支えていた側が主導権を握られたと感じた瞬間、長年維持されてきた信頼関係が急速に脆さを露呈することになります。