兄弟不仲の原因1位は?相続か贔屓か|絶縁の真相と修復の限界

兄弟不仲の原因1位は?相続か贔屓か|絶縁の真相と修復の限界

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かつては定期的に連絡を取り合っていた兄弟が、完全に縁を切る段階へと至る背景には、生活と尊厳を脅かす深刻な現実問題があります。

第一に挙げられるのが、兄弟不仲と遺産相続トラブルの泥沼化です。最高裁判所の司法統計によると、家庭裁判所に持ち込まれる遺産分割事件のうち、遺産総額1,000万円以下が約33%、5,000万円以下を含めると全体の75%以上を占めています。「富裕層の骨肉の争い」というのは典型的な思い込みであり、実態は実家の土地建物をめぐって分割できない不動産をどう分けるかで揉める一般家庭が圧倒的多数派です。「介護をして実家を守った自分が多くもらうべきだ」と主張する側と、「法律通り均等に分ける権利がある」と主張する側の対立は、感情の精算が絡むため妥協点がほぼ見出せません。

第二に、親の介護問題をめぐる確執です。要介護状態になった親の世話を一手に引き受ける「キーパーソン」の兄弟に対し、遠方に住む兄弟が費用も出さず、週末にだけ現れて介護方針に指図をするケースは典型例と言えます。「私ばかりが仕事を犠牲にして親の汚物を処理しているのに、あの人は何もしない」という怒りは、やがて兄弟に対する激しい憎悪へと昇華し、親の他界と同時にLINEブロックや着信拒否などによる絶縁へ繋がります。

さらに見過ごせないのが、兄弟間の金銭トラブルと借金です。事業の失敗や浪費癖、ギャンブル依存などを理由に「身内だから」と甘えて金の無心を繰り返す兄弟に対し、援助を断ったことをきっかけに逆恨みされるケースも頻発しています。実害が生じた時点で、自らの家庭生活を守るために法的な連絡拒絶を選ばざるを得なくなるのが実情です。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。