音楽的なアプローチにおいても、「おなじ話」は極めて洗練された美しさを持っています。楽曲の土台を支えるアコースティックギターの伴奏は、無駄な装飾を削ぎ落としたスリーフィンガーピッキングを基調としています。
使用されているコード進行自体は、C、G、Am、F、Emといった基本的なダイアトニックコードが中心で、楽器初心者でも押さえやすい構成です。しかし、佐藤良成が奏でる絶妙なタイム感と弦の鳴らし方、ベースラインの滑らかな動きによって、シンプルながらも豊潤な響きが生み出されています。
カポタストを用いたオープンな響きと、時折寄り添うバイオリンやハーモニカの素朴な音色が、楽曲に北欧やアパラチアの民謡のような普遍的な叙情性を与えています。