「LEDは寿命が約10年(約40,000時間)あるから安心」というフレーズは広く浸透しています。一般社団法人日本照明工業会(JLMA)の基準でも、適正交換時期の目安は8〜10年と定義されています。しかし、現場の修理・点検データを見ると、10年を迎える前に突然点灯しなくなるケースが決して珍しくありません。
点灯しなくなる根本的な原因は、LED素子自体の寿命(光束が70%に低下する時間)ではなく、交流電流を直流に変換する「内部の電源回路(コンデンサや基板)」の電子部品寿命にあります。電源ユニットは熱ストレスを受けやすく、器具内部に熱がこもる環境や調光器との組み合わせ不良、過電圧などによって、5〜7年程度でコンデンサがパンクして通電しなくなる事例が相次いでいます。
急に明かりがつかなくなった場合、以下の兆候と原因パターンに分類されます。
- 電源を入れると一瞬だけ点いて消える:電源ユニットの保護回路作動、または基板上の電解コンデンサ破損による給電停止。
- 不快な高速点滅・チラツキ(フリッカー):調光器非対応のLEDを取り付けているか、回路内の整流ダイオードが劣化している状態。
- 異臭・焦げ臭さや異音:器具内部のトランスや基板の焼損リスク。直ちに使用を中止し、ブレーカーを落とす必要があります。
- スイッチ側の経年劣化:壁面のホタルスイッチや調光ダイヤル側の接点不良・内部故障により、器具に適切な電圧が届いていないケース。