勝負の世界に生きるトップアスリートや、合格を期す受験生たちの間では、驚くほど徹底したゲン担ぎが存在します。単なる気休めを超え、自らの精神状態を極限まで研ぎ澄ます儀式として機能している事例が目立ちます。
代表的なアスリートの例として知られるのが、元プロ野球選手のイチロー氏がメジャーリーグ時代に実践していた徹底的な時間管理と行動固定です。球場入りの時刻、打席に立つ前のバットを立てる所作、日々の食事管理に至るまで、寸分違わぬ同一行動を繰り返すことで雑念を排除していました。また、テニス界の至宝ラファエル・ナダル選手が試合中にドリンクボトルのラベルの向きを厳密に揃え、ラインを踏まずにコートへ入るルーティンも世界的に有名です。
受験現場における定番の行動や「勝負飯」にも、独自の文化が根付いています。
- 勝負飯の定番:「トンカツ(勝つ)」「カツ丼」「納豆(粘り勝ち)」「レンコン(穴が開いていて見通しが良い)」「タコ(英語のオクトパス=置くとPass・合格)」
- 受験生の行動・アイテム:「キットカット(きっと勝つ)」「五角形(合格)鉛筆」「落ちない消しゴム」「試験当日の起床時間・着用する下着の統一」
- 勝負運アップの習慣:「玄関掃除の徹底(良い気を呼び込む)」「勝負日の朝に決めた足(右足など)から靴を履く」「手洗いうがいで厄を落とす」
過密日程や極度の重圧に晒される現場関係者の証言によると、「毎日同じ行動を確実にこなすこと自体が、『自分は準備を完璧にやり遂げた』という強烈な自己暗示になる」と語られています。