「数年着ていたらボリュームが減って寒くなった」と感じる場合、それはダウンの寿命ではなく、皮脂汚れや湿気による一時的なへたりであることが大半です。良質なダウン自体の耐用年数は適切にケアすれば10年以上持ちます。
ダウンボールは空気中の湿気や着用者の汗・皮脂を吸着すると、羽枝同士がくっついて開きにくくなり、かさ高性が低下します。この状態を解消し、本来のフィルパワーを取り戻すための復元手順は次の通りです。
- 専用洗剤での手洗い(または洗濯機の弱水流):おしゃれ着専用の中性洗剤、またはダウン専用クリーナーを使用し、ぬるま湯で優しく押し洗いします。一般的な弱アルカリ性洗剤や柔軟剤は羽毛本来の油分を奪い、撥水性を損なうため避けてください。
- 徹底したすすぎと脱水:洗剤成分が残ると羽毛が固まる原因になるため、水が完全に澄むまで十分にすすぎ、短時間の脱水をかけます。
- 乾燥機とテニスボールによる復元:コインランドリーなどの大型乾燥機を使い、低温(または中温)でじっくり乾燥させます。この際、清潔なテニスボールやドライヤーボールを2〜3個一緒に入れるのがプロの裏技です。回転中にボールがジャケットを適度に叩くことで、固まった羽毛がほぐれ、購入当初のようなふっくらとしたかさ高性が蘇ります。